札幌ベイトブログ SAPPORO BAIT Blog

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月別アーカイブ:2020年5月

新発売の白アミのカット作業 札幌ベイト 菊地

三陸産より若干白っぽい中国産白アミ

 

強力集魚! 中国産白アミの発売を開始しました


強い集魚力を持つアミえびは、チカやサバ、イワシ、アジなど岸壁のサビキ釣りに欠かせない集魚エサです。ホッケのウキ釣りでは粉エサと交ぜ合わせてマキエとして使い、投げ釣りではコマセネットやロケットカゴなどに詰めて使用するとカレイやアブラコ、カジカなどにも抜群の効力を発揮します。

 

国内では三陸沖が主な漁場ですが中国でも漁獲されており、札幌ベイトでは三陸沖産を「アミえび」、中国からの輸入物を「白アミ」と呼んで区別します。いずれも標準和名は「ツノナシオキアミ」で同じ物ですが、生息する海域のせいなのか中国産は三陸沖産に比べると若干、色が白っぽいことから白アミと名付けています。

アミえびに比べるとリーズナブルでありながら集魚力に差はありません。

 

※少量ですが小魚や砂などが混入している場合がありますのでご容赦ください。

 

原反(原料)を18個にカットします


カットされる原反が山積みです

原反(原料)は、1個が15kgほどの重さです。これを使い勝手のいい大きさ(18個)に機械でカットしますが、中国産の白アミは原反の表面に凹凸がかなりありますから、それぞれがほぼ同じ重さになるようにカットするには熟練の技が必要になります。

中国産は表面にかなり凹凸があります

まず原反をデジタル台はかりに乗せて重量をはかり、凹凸を見ながらカットする位置をおおまかにイメージします。赤丸で囲んだ部分がかなり膨らんでいるのが分かると思いますが、これを18個に、しかもほぼ同じ重さにカットします。

 

高速回転のノコギリを使いますから慎重に作業します


原反を縦にカットします

原反を縦にカットしますがスケールは使いません。凹凸の激しい原反をきっちり同じ幅にカットしても、製品の規格は大きさではなく重量ですから意味がありません。

作業には慎重さも要求されます

長年の経験と勘と技で縦にカットした白アミの塊が2つ出来上がりました。高速で回転するノコギリですから十分に注意しながら慎重に作業します。

 

熟練の技で1個800g以上にカットします


横にカットします

続いて横をカットします。このときに意識するのは、デジタル台はかりに載せたときの原反の膨らみです。これによってほんの気持ち程度ですが、カットする位置を変えるのが職人技です。

スケールを使わずにカットしています

カットされた白アミです。スケールを使わずにここまで大きさをそろえるのは熟練の技ですが、重量をそろえるために微妙に大きさを変えているのが分かると思います。

 

デジタルはかりで一つ一つ重さをはかります


重さをはかり、袋に詰めます

カットが終わった白アミを一つ一つデジタルはかりに載せて重さをはかります。1個800gを切らないことが絶対条件ですから、万が一、800g以下の物があれば省きます。まぁ、ありませんが(^ω^)

冷凍庫で出荷を待ちます

製品は発泡スチロールの箱に詰めた上で冷凍庫に保管され、出荷を待ちます。

アミえびと変わらない集魚力を発揮し、しかもリーズナブルな中国産白アミをお試しください。

 

ゴミの持ち帰り運動にご協力を!☆

 

中国産白アミをお試しください(^ω^)


 

魚の見分け方(3) ムラソイについて 札幌ベイト 菊地

すべてオウゴンムラソイです

 

北海道では「ハチガラ」と呼ぶのが一般的です


ムラソイは、体色や背ビレの基底部分のウロコの状態などによってムラソイ、ホシナシムラソイ、オウゴンムラソイ、アカブチムラソイの2種4亜種に分けられていましたが、現在は整理されてムラソイとオウゴンムラソイの2種となりました。

以前は右端のムラソイはアカブチムラソイと呼ばれていました。

 

北海道ではいずれも地方名で「ハチガラ」と呼ぶのが一般的で、釣り人との会話でムラソイという標準和名を耳にすることはほとんどありません。30cmを超える良型は少なく、35cm超えの大型となるとごくまれに釣れる程度です。道央から道南にかけての日本海、福島町から函館市にかけての津軽海峡が主な釣り場です。

 

体中が黄色に輝くオウゴンムラソイ

オウゴンムラソイは体側に黄色や赤の不規則な斑紋や斑点があります。以前はアカブチムラソイと呼ばれていた赤の斑点を持つ個体もオウゴンムラソイに含まれますが、あまりにも体色が異なるためムラソイが2種に整理された今もなお、別種ではないかと思うほどです。

赤い斑紋があってもオウゴンムラソイ

投げ釣りでは夜釣りで狙いますが、エサを取ると素早く岩陰に逃げ込むため当たりが強烈で、油断すると根に潜られてしまうのでサオから目が離せません。

エサはソーダカツオやサンマの切り身を使います。

また、ロックフィッシングの好ターゲットでもあります。

 

刺し身は身が硬くコリコリ感が最高です。また、煮付け、みそ仕立ての汁物も抜群のうまさで、個人的にはソイの仲間の中では最もおいしいと思っています。(^ω^)

 

魚の見分け方(2) クロゾイとマゾイ 札幌ベイト 菊地

どちらがマゾイか分かりますか?

 

クロゾイは道内のほぼ全域に生息しています


ロックフィッシングの対象魚として人気のソイは、夜行性なので夜釣りが中心になりますが、日中でも消波ブロックの穴釣りや防波堤の際などで狙えます。道内に生息するのはマゾイ(地方名)、クロゾイ(標準和名はクロソイ)、シマゾイ、ムラソイ(地方名はハチガラ)、ゴマゾイなどですが、マゾイとクロゾイはよく似ているため初級者には判別しにくい魚種の一つです。

 

クロゾイは道内のほぼ全域に生息しており、漁港内の夜釣りならワームやブラー、ウキ釣り、投げ釣りなどでよく釣れますが、マゾイはある程度、釣れる場所が限られます。マゾイはキツネメバル、タヌキメバルが標準和名ですが両種の判別は難しく、北海道ではいずれもマゾイと呼ばれています。

 

涙骨の3本の棘がクロゾイの特徴です


産卵期以外は頭が大きく感じられます

クロゾイは体色がその名の通り全体的に黒っぽく、産卵期以外は魚体がややスマートで頭が大きく感じられます。最大の特徴は、目の下の辺りにある涙骨の3本の棘(とげ)です。他のソイにはこれほどはっきりした棘はありませんから容易に区別できます。

 

背ビレや尾ビレなどの縁が青いのが特徴です


マゾイは釣り上げたときに背ビレや尾ビレ、尻ビレなどの縁が青いことで判別できます。ただし、30cmを超えるような個体は青みが薄く、ほとんど色が付いていない個体もいますから注意が必要です。クロゾイに比べると体色が薄く、あまりはっきりしないものの太い帯状の横じまがあり、体高があって体全体がふっくらしています。

クロゾイに比べると体高があります

 

マゾイは名前通り縞(しま)があります


シマゾイには縞模様があります

シマゾイはクロゾイに比べると数が少なめです。体色が黄色味がかっていて、頭部近くから尾ビレの付近まではっきりした縞(しま)模様がありますから一目で判別できます。

ゴマゾイは個体数が非常に少なく、私自身も長い釣り歴の中で出合ったのは2匹だけです。2匹とも道南日本海のせたな町長磯海岸ですが、残念ながら画像がみつかりませんでした。ヒレを含めた体全体に小白点があり、釣れたらすぐに分かります。

 

ムラソイ(ハチガラ)についてはまた今度(^ω^)


クロゾイ、マゾイ、シマゾイはフィッシュイーターですからエサは主にソーダカツオやサンマ、イカなどの身エサを使います。大物狙いの場合はホタルイカの1匹掛け、イワシの1匹掛けなども有効です。

いずれも刺し身が最高だと思っていますが、特にクロゾイの場合は通称でゴマムシ(メタセルカリア)と呼ばれる寄生虫が多いので注意が必要です。人体には影響のない寄生虫のようですから包丁で取り除けば問題ありませんが、多い場合は食欲が失せますよね((+_+)) 

 

ムラソイは北海道では地方名で「ハチガラ」と呼ばれています。当たりがかなり強烈で投げ釣りで狙えば面白い魚ですが、長くなりましたのでムラソイについてはまた次回にします(*^▽^*)